ディ・マーケティング | ミッシェル・グリーン

ディ・マーケティング

カテゴリー:マーケティング
2015年7月21日

ディ・マーケティングとは、供給したい水準まで、需要を抑制させるマーケティング手法です。具体的な例をあげれば、商品を1日限定30個とすることで価値を高めるような方法です。他にも、健康被害を企業側も考慮して、タバコの吸い過ぎを警告するようなマーケティングや、電力会社が夏の電力供給に対応できなくなる可能性から節電を訴えるようなマーケティングも、ディ・マーケティングの一種になります。

ディ・マーケティングを活用しているサイトには、1日数量限定販売を売りにしている商品サイトや、予約待ちであることを大きく表示しているようなサイトが当てはまるでしょう。需要が旺盛すぎて製品や、サービスが対応しきれずに、一時的に広告を減らしたり価格操作するような方法が一般的なディ・マーケティングではありますが、ここでは意図的に価値や利益を高めるために利用する「見せかけのディ・マーケティング」手法について説明していきます。

 

メリット

見せかけのディ・マーケティングのメリットは、需要を抑制することで、逆に需要を高めるという禅問答めいた効果があることです。この奇妙な需要の増加について心理学的には「ロミオとジュリエット効果」で説明ができます。

「ロミオとジュリエット効果」とは、シェイクスピアの演劇にちなんだもので、結婚した夫婦の愛の深さについて心理学者が調査したところ、同じ宗教を信仰している夫婦より違う宗教を信仰している夫婦の方がより愛情が深い傾向にあった、というデータに基づくものです。周囲の反対が高かったため、逆境がより強い結びつきになった、と分析されています。日本でも駆け落ちした話は昔からいくつも事例が知られています。

他にも行列のできるお店に価値を感じたり、製品に改良コストをかけることなく、希少価値を付加できるのがディ・マーケティングの強みです。

 

デメリット

ただ、ディ・マーケティングによって製品自体に特別な機能を付加しているわけではありません。また供給を限定することで、本当なら100個売れたものを30個に制限するということは70個の利益を失っているということです。ディ・マーケティングのデメリットは、需要を増やし顧客を増やすというマーケティングの原則から外れているところにあります。

 

治療院での活用は?

治療院でも、ディ・マーケティング手法を取ることができます。簡単なところでは、前日予約専門にし当日の飛び入りを制限することで簡単には来院できない希少価値を生み出すことができます。また、一人一人の施術時間を長く取り、一日に対応できる患者様の数を減らすという方法も考えられます。

ですが、これら供給を減らす手法はそのまま売上の減少につながりますので、価格を高目に設定することになります。上手く需要を呼び起こすことができるか、事前によく熟考する必要があるでしょう。マーケティングの基本は需要を増やすことです。

ディ・マーケティング手法を行っているサービス業種のお店は少なくありませんが、失敗するケースも多い手法です。ディ・マーケティング手法を導入する場合は、患者様に、この施術を受けられる自分は特別であると思っていただくために、施術自体もブランド志向のメニューにするなど、品質を高めていくほうが効果的でしょう。

 

最後に

一般的なディ・マーケティング手法を治療院に役立てる場合ですが、この手法を実施するべき状況は、短い期間で急激に患者様が増え、これまで何度も来院していただいてきた常連さんの予約が取れなくなってきている状況のときに使いましょう。リピーターを重視する業界ですので、対応できないほどの患者様に頼っていただいた時には、顧客満足度を維持するためにも、需要を下げる勇気が必要な場合もあります。


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