各ソーシャルメディアの良さと収益モデルの比較 | ミッシェル・グリーン

各ソーシャルメディアの良さと収益モデルの比較

カテゴリー:マーケティング
2015年7月7日

現在、さまざまなソーシャルメディアが活躍していますが、本記事では各ソーシャルメディアを項目に分けて比較して、それぞれの特徴や収益モデル、他のSNSより良い部分を解説していきたいと思います。

 

 

Facebook(フェイスブック)

言わずと知れた、世界最大級のSNSです。黎明期からソーシャルメディア市場を牽引する定番SNSで、いいね!やシェアの機能は企業のビジネスにも大きな影響を与えます。

 

利用の目的

趣味や仕事、学生時代の友人などとネットで交流することです。友人が「いいね!、コメント、シェア」したという情報を共有することを目的にするユーザーが多い傾向があります。実名登録制で、フレンドとは現実にも顔見知りであるケースが多いです。

 

サービス開始時期

2004年2月。当時は大学生のみのサービスでしたが、2006年には有効なメールアドレスさえあれば、一般ユーザーにも利用できるようになりました。日本語版は2008年に公開さてました。現在は100カ国以上でFacebookは主要なSNSとして利用されています。

 

主なユーザー層

Facebookは他のSNSに比べて、高齢層の利用率が高く、幅広い年齢層に利用されています。月間アクティブユーザー率は53.1%。全世界で3000万の中小企業がFacebookにビジネスページを解説しています。

 

収益モデル

広告収益モデル、アプリ課金収益モデル、eコマース(fコマース)収益モデルの三つです。メインは広告収益モデルです。SNSの利点である、ユーザーに関する情報の豊富さを活かし、的確にターゲットユーザーを選定することができるという広告モデルを構築しています。

 

Facebookの強み

Facebookの強みは、なんといっても世界一の会員規模です。他のSNSやその他ウェブサービスにも、Facebookと連携する機能が用意されていることもあり、SNSでできる楽しみ方は、Facebookでひと通りは満喫できるという強みがあります。広告収益も、その規模を活かしてニッチな広告でも、十分な潜在顧客がいるはずだという安心感もあります。

 

SNSを使った広告収益モデルの完成形

膨大なユーザーから得られる情報をもとに、「エッジランク」というシステムで、広告内容に興味のあるであろう層を選定して広告を表示することができます。ダイレクト・マーケティングと相性の良いSNSを使った広告収益モデルとして、Facebookは完成形と言うべきバランスの良いモデルと言えるでしょう。

 

 

mixi(ミクシィ)

mixiはかつては、SNSの日本市場を独占していました。実名性のFacebookと違い、匿名性もあるmixiが当時の日本的な感覚にあっていたのかもしれません。しかしSNSのオープン化の流れは日本でも起こり、また課金アプリによる収益モデルが日本では流行したのこともあり、一時期はユーザー数も減少し、低迷していました。

しかし近年は、ソーシャルゲームアプリ「モンスターストライク」の成功などによって勢いを盛り返し、再びSNS市場でシェアを得ようとしています。

 

利用の目的

現実の顔見知りより、ネット上の友人との交流という側面が強いです。またTwitterなどに比べて、内輪だけで交流することができます。新しい友人との出会い、その友人との交流がメインです、

またゲームアプリも充実しており、自社開発のモンスターストライクは、大好評を持って多くのユーザーを獲得しました。

 

サービス開始時期

2004年2月にプレオープンしました。奇しくも、Facebookが学生用のSNSとして世に生まれたのと同じ月でした。Facebookが一般開放を行ったのは2006年ですので、mixiはそれより早く、SNSとして活躍していたと言えます。

 

主なユーザー層

ユーザー数など、ここ最近は発表がありません。ですが、月間アクティブ率は60.3%と好調で、かつてのmixiを利用していたユーザーや、Twitterなどオープンで情報拡散性の高いSNSに疲れた…いわゆる「SNS疲れ」を起こしたユーザーが、匿名性の高いmixiに回帰しているということもあるようです。かつてはmixi疲れという言葉もあったのですが、SNS業界は複雑です。

またモバイルでは、モンスターストライクの成功で、若年層のユーザー数も増えてきているようです。

 

収益モデル

広告収益モデル、課金アプリ収益モデル、eコマース収益モデルです。広告収益がメインの収益源ですが、課金アプリもプラットフォームアプリの提供だけでなく、自ら自社開発アプリとして「モンスターストライク」を開発し、成功したことで収益が大幅に増大しました。

eコマース事業では、かつて「mixiモール」や「Petite jete(プティジュテ)」などを運用していましたが、どれも撤退しており、苦戦しています。

 

mixiの強み

オープンなSNSな強い時代が続いていましたが、最近はクローズド型のソーシャルメディアの勢いが増しています。SNSを日常的に利用することにより、自分が発信した情報に対するレスポンスに過剰な反応を示したり、逆に友人の発信した情報に対して返信することが義務になるような状況になり、疲れを感じる方が多くなってきているようです。LINEの既読スルー問題も、この傾向の一種でしょう。

mixiはFacebookなどに比べ、匿名性が高く、友人との付き合いもバーチャルな世界で完結することができます。そうしたFacebookやTwitter、LINEとは違う、“元祖匿名系SNS”という要素がmixiの強みでしょう。

 

今でも国内SNS市場の一角を占める古豪

以前のような圧倒的シェアは無く、ライバルとなるSNSも国内外に無数に現れるなか、それでもmixiは10年以上続くSNSです。時代に合わせて収益モデルも模索し続け、低迷することはあっても歩みを止めることはなく、変化し続けてきました。

今後、mixiは再びシェアを取り戻すのか、注目されています。

 

 

Mobage(モバゲー)

かつてGREEとともに、ソーシャルゲームを武器にモバイルSNS市場を二分した、DeNAが運営するmobageですが、フィーチャーフォンからスマートフォンにユーザーが以降するにあたり、GoogleやAppleが実質的なプラットフォームになってしまったことや、競争相手が増えたこと、インストールアプリが主流になったことで、フィーチャーフォン時代のアプリモデルとは違ったゲーム性が要求されるようになったことなど、要因が重なり現在は苦戦を続けています。

 

利用の目的

Mobageユーザーは、その豊富なゲームを目的にしているユーザーが多いようです。ソーシャル的なコミュニケーション機能もありますし、主要サービスの一つであるアバターは、コミュニケーションのための機能と言えますが、やはりMobageはゲームをするところというイメージがユーザーたちにはあるようです。

 

サービス開始時期

2006年2月に携帯電話専用ゲームサイト「モバゲータウン」をサービス開始しました。ソーシャルゲームの収益モデルを確立した黎明期のSNSの一つです。モバゲータウンを開始する以前から、インターネットオークションサイトのサービスを1999年頃に運営しており、サイト運営のノウハウはここから積み立ててきたものなのでしょう。

 

主なユーザー層

Mobageを運営するDeNAは、近年ユーザー数などの細かいデータを発表していないのですが、ゲームをプレイする若年層が多めのようです。しかし、収益の面では、アプリ課金をする層というのは30代以上の割合が大きいようです。

ですがスマートフォンへの移行期から、フィーチャーフォン時代のユーザーの移行が上手くいかず、苦戦しています。

 

収益モデル

ゲームアプリによる課金収入がメインとなっています。広告収益やeコマースも実施していますが、メインとなるほどの収益は上げていないようです。アプリは自社開発アプリと、パートナー企業開発のプラットフォームアプリによって、大量のゲームを揃えることで、SNSの価値を高めるという戦略です。

ですが、スマートフォンにモバイルの主流が移るにあたり、ゲームのプラットフォームのあり方が変わり、グーグルやアップルによってアプリは統括して扱われるようになり、ゲーム単位でのユーザーベース構築がされ、SNSとしての利点が下がってしまったようです。

また、DeNAが運営していた、「comm」という、通話機能などをコミュニケーションを重視した、モバイルSNSアプリも2015年4月にサービスが終了してしまっています。

 

Mobageの強み

Mobageの強みは、豊富なゲームアプリでしょう。ソーシャルゲーム自体の需要は、近年でも益々盛んです。一度流行すると、大きな利益を得られることは、フィーチャーフォンゲーム時代と変わりません。豊富なゲーム開発実績と活かし、求心力のある自社開発アプリを用意することが、再び市場を席巻する鍵となるでしょう。

 

アプリ課金収益モデル以外のサービスも

DeNAは、Mobage以外にも、さまざまなソーシャルメディアを試みています。eコマースや、広告収益につながるようなサービスもあります。ただやはりゲームアプリにつなげるビジネスモデルがあるようです。サービスを終了したSNSサービス「comm」も、「comm」で大規模なユーザー基盤を構築し、Mobageやモバオクのような従来のサービスにユーザーを送客するという構想を考えていたようです。

ゲームアプリの成功にはさまざまな要因が絡みます。収益モデルに課金アプリ収益以外にもをメインとなる収益を、広告収益などから得られるようにすることが必要かもしれません。

 

 

GREE

GREEは、グリーによって運営されるモバイルソーシャルゲームを軸とするSNSです。Mobageと同様に、ゲームによる課金を重視したビジネスモデルを構築しており、かつてゲームSNS市場をMobageと二分していました。

現在は、Mobage同様、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行の際にユーザーのシェアを上手く獲得できず、最近は伸び悩んでいます。

 

利用の目的

豊富なゲームアプリを利用することが、多くのユーザーの目的になります。Mobageより、コミュニティ機能が充実しているという印象もありますが、収益の大半がアプリ課金であることを考えると、やはりゲームを遊びに来ているユーザーが大半のようです。

サービス開始時期

2004年12月からGREEはサービスを開始しました。現在は、モバイルゲームを目玉に据えるMobageと同じソーシャルゲームSNSとして知られますが、最初はmixiのような交流機能を主軸にしたPC向けのSNSでした。

 

主なユーザー層

Mobageと同様にゲームを目的とするユーザーが過半数をしめています。ここ最近は会員数の発表がありませんが、海外マーケットが伸びているという発表がありました。少し古いデータになりますが、Mobageよりも広告収益比率が高く、コミュニケーションSNSとしても利用されているようです。アプリ課金を利用する層では、Mobageと同様30代以上が多くなっています。

 

収益モデル

Mobageと同様にゲームアプリによる課金収益モデルがメインです。Mobageを擁するDeNAと同様、以前ほどのシェアは得られていないようですが、プラットフォームアプリによる量の戦略から、自社開発アプリによる質の戦略を模索しているようです。

アプリ課金収益以外では、広告収益はMobageより比率が大きくなっています。最近はeコマースによる収益モデルも強化しており、リフォームeコマースサービス「リノコ」を手がけるセカイエを買収し、個人向けの定額リフォームeコマースサービス「安心リフォーム いえプラス」を展開したり、ブランド品買い取りサービス「uttoku by GREE」などをゲーム以外の収益領域の増大に力を入れています。

 

GREEの強み

Mobageと同様にこれまでソーシャルゲームで市場をリードしてきた実績があり、ゲームSNSのノウハウは、他のSNSには無いものがあります。フィーチャーフォンからスマートフォンに以降するにあたり、実質的にゲームのプラットフォームをグーグルやアップルに取られたような形になり、低迷している部分もありますが、海外事業の収益増大や収益性の低いアプリを整理するなどのコスト削減などの努力から、Mobageよりは営業収益の減少幅は少ないようです。

時代が変わったことで、自社開発アプリに力を入れており、かつて市場を席巻したノウハウが活かせるかもしれません。

 

逆境の中にあっても健闘続くGREE

収益モデルの中核をなしていたゲームアプリによる課金収益、特にフィーチャーフォンからの収益がスマートフォン以降に伴い減っていく中、広告収益やeコマース事業にも力をいれ、比較的健闘しています。

スマートフォンではグーグルやアップルがアプリを統括し、プラットフォームで分けるフィーチャーフォン時代の収益モデルは上手く機能しなくなっています。モバイルソーシャルゲームSNSには厳しい時代ですが、その中でもGREEは健闘していると言っていいでしょう。

 

 

Ameba

Amebaはレンタルブログでは国内第一位の規模をもつアメーバブログを擁するソーシャルメディアで、SNS的なサービスも行っています。SNSが持て囃される時代ですが、今もレンタルブログと各種サービスによる広告収益モデルで、高い収益をあげています。

 

利用の目的

ブログによる情報発信、そして会員同士で交流することです。アメブロには沢山の芸能人が利用していることを売りにしており、その芸能人とコメントを通じて交流することができるのが目玉となっています。また、他のSNSより、共通の話題から新しい交友関係を持つのにも適しているようです。

 

サービス開始時期

アメーバブログは2004年9月に設立しました。当初は賞金付きのブログランキングを売りにしていましたが、だんだんと今の交流を軸にする形にシフトしていったようです。

 

主なユーザー層

30代、40代の利用率が高い傾向にあります。ビジネスや趣味など特的要素に特化しているわけではないSNSでは珍しい傾向です。

 

収益モデル

広告収益モデルが軸になっています。国内SNSがゲーム課金収益モデルに傾く中、ゲーム事業導入後も広告を軸とする収益モデルを実施しており、好調に収益をあげ、去年は過去最高の売上高と営業利益になったと発表がありました。

芸能人など売りを用意し、交流機能を充実させ、他のSNSの良い部分を積極的に学び、集まったユーザーたちに広告を実施するというシンプルながら効果的なモデルは、十年経った今でも通用する収益モデルだと証明されたと言えるでしょう。

 

Amebaの強み

ブログにSNSの良さを取り入れたような、交流機能の充実したレンタルブログというのがAmebaの強みでしょう。またTwitterのようなAmebaなうやモバイル向けのゲーム、仮想世界でセカンドライフを楽しめるAmebaピグなど、さまざまなサービスがあり、ユーザー同士の交流をサポートします。そして、たくさんの芸能人のブログを抱えていること、その芸能人と交流できることが、Amebaの強みでしょう。

 

今も好調なAmeba

かつて国内SNS市場を制していたmixi、モバイルソーシャルゲームを武器に急成長を遂げたGREEとMobage、そんな国内SNS黎明期から続くソーシャルメディアは、いずれもピーク時からすると、市場におけるシェアは減少しています。多種多様のSNSが登場し、海外SNSの利用も昔ほど困難ではなくなった現在ですが、Amebaは順調に収益をあげてきました。

Amebaの業績を見ると、ユーザーを増やし、広告収益を核にする収益モデルは時代の変化にも対応しやすい普遍的収益モデルだと感じます。

 

 

Twitter(ツイッター)

 

世界中で情報を発信源となっているTwitter。企業の広報が利用することも一般的なことになり、映画、アニメ、ドラマ、ゲームなどプロモーションのためにTwitterアカウントが作成されることはいまや常識となりつつあります。

 

利用の目的

ユーザーが今感じていることを発信することが目的です、またツイートに対してリツイートすることで、リツイートしたフォロアーのさらにフォロアーまで情報が広まる情報拡散性の高さから、プロモーションとしても利用されています。

 

サービス開始時期

2006年3月21日、最初のツイートがつぶやかれました。2008年には日本語版サービスも始まる、現在では世界各国で利用できる、世界で8番目にアクセスされている(アレクサラキング)ウェブサイトです。

 

主なユーザー層

若年層、特に30歳以下の利用率が高いようです。月間アクティブユーザー率は60.5%、日本でも特に人気のあるソーシャルメディアです。

 

収益モデル

広告収益、タイアップ、データライセンスによる収益モデルを構築しています。Twitterは広告を表示できる範囲が狭く、ツイートの中にプロモーションツイートを挟むという形を取っています。広告収益がメインですが、ツイートデータを売却するデータライセンス事業による収益も多いようです。

 

Twitterの強み

Twitterは、情報を拡散する力が他のソーシャルメディアより高い特性を持ちます。心をつかむツイートは、またたく間に友達の友達の友達の、さらに友達まで爆発的に広まっていきます。

短い文章を発信することが推奨されているので、ブログのように腰を据えて文章を書く必要もなく、今感じている気軽にツイートすることができます。実名登録でないので、Facebookなどに比べると匿名性が高く、そういった気軽さも日本人にマッチしているようです。

 

そろそろ円熟期に入るか?

TwitterはSNS市場で高いシェアを得ています。ですが、そろそろ会員増加潜在的ユーザーを掘りつくそうとしているのかユーザー数の伸びが鈍化しています。新しい方向性のユーザーを獲得するか、円熟期に入ったとしてコンテンツと収益モデルの改善を進めていくか、転換期にあるのかもしれません。

 

 

Google+(グーグルプラス)

かのGoogleが運営するGoogle+は、Facebookなど既存SNSで成功した機能を盛り込み、さらに付加価値をつけてあるSNSです。ユーザー数は11億5000万人とFacebookに次ぐ規模を持ちます。

 

利用の目的

他のSNSと比較した場合、一番の特徴はgmailなど多彩なコンテンツを持つGoogleアカウントと統合できることでしょう。別のサービスを利用するGoogleのユーザーが、そのままSNSを利用でき、交流や情報発信するという利用が多いです。

 

サービス開始時期

2011年6月と、大手SNSとしてはやや後発です。Google+以前に、TwitterのようなGoogle BuzzやSNS機能を内包していたGoogle Waveなどのサービスもありました。現在はSNS的なサービスはGoogle+に一本化しています。

 

主なユーザー層

Googleの各サービスを利用するユーザーが利用しているようです。利用目的はFacebookなど一般的なSNSと同様の傾向が見られます。ですが、月間アクティブ率が35%と低く、アカウントを作成したもののあまり利用していないユーザーが多くいるようです。

 

収益モデル

広告収益モデルです。ですが、他のSNSのようにタイムラインなどに広告が表示されることはありません。Google+単独で収益を上げるというより、Googleが誇る検索エンジン、「Google」と連携して、他のサイトで収益を回収するという収益モデルを構築しているようです。

 

Google+の強み

Google+の強みはなにより、Googleのさまざまなサービスと連携できることです。gmailやIngressといった、人気サービスを一つのアカウントで利用でき、Google+のプロフィールが他のサービスでも反映されます。広告でも、Google+で得られた情報を、他のサイトで表示する広告に反映させることもできます。

こうしたことは、他のSNSではできない、ウェブ業界の巨人Googleだからこその強みでしょう。

 

Facebookに追いつけるか

基本設計はFacebookやTwitterの良さをミックスしたような、後発の利点を活かしたデザインですが、Facebookとの違いがユーザーに浸透するのに苦労したようです。豊富なGoogleコンテンツの一つという位置づけからか、ユーザー数こそ多いですが、アクティブ率は低く、まだ課題も多いサービスといえます。

しかし、Googleの豊富な既存サービスや今後新しく発表されるであろうサービスとの連携が期待でき、Facebookに追いつくこともありえるかもしれません。

 

 

LINE(ライン)

韓国ネイバー社の傘下だった日本法人NHN Japanが開発したLINEは、今や大きなシェアを獲得しています。利用開始に必要な情報が電話番号のみであったり、通話機能やチャット機能など、友人とのつながりを重視したシステムが、オープン化が進むSNSとは違った売りとなり、こうした人気を獲得することにつながったようです。

 

利用の目的

LINEはスマートフォンでの利用を重視しています。フィーチャーフォンやパソコンでの利用もできますが、スマートフォンだと通話機能も使え、より便利に使えます。そのため、スマートフォンでの交流を重視する若年層で大きなシェアを持ちます。

 

サービス開始時期

2011年6月からスタートしました。日本の会社が作ったソーシャルメディアで、サービス開始当時から日本語でのサービスが提供されていました。

 

主なユーザー層

電話料金がかからず、通信料だけで済み、グループでも通話やチャットも可能で、友人たちや学校のクラス、職場の同僚など小規模な集団での、頻繁な交流に適しているため、若年層を中心にシェアを得ています。月間アクティブユーザー率もFacebookやTwitterより高く、90.6%という非常に高い数値を出しています。

海外では東アジアでシェアを獲得し、また、東南アジア、中東、スペイン、南アメリカでも利用者が急増しています。

 

収益モデル

スタンプやゲームなどユーザーへの課金収益モデル、企業公式アカウントなどによるBtoB収益モデル、グッズ、コラボ商品などのライセンス事業、eコマースと幅広い形で収益モデルを構築しています。

スタンプなどLINE独自の文化もあり、収益モデルにはさらに発展することが見込まれます。

 

LINEの強み

LINEはスマートフォンを使ったコミュニケーション機能の大半に対応します。LINE同士なら通話料もかからず、グループ通話やチャットもできるなど、スマートフォンのプリインストールアプリとは違った使い方ができます。そして、そうした機能はお互いにLINEをインストールしていないと機能せず、フォロアーソーシャルメディアも、一度シェアを得たLINEから、シェアを奪うのは容易ではありません。

性能もそうですが、シェアを得た現在の状況こそLINEの持つ強みといえるでしょう。

 

まだまだ成長期のメッセンジャーアプリ

LINEが登場して4年。国内でも爆発的に広まりましたが、世界市場でもまだまだシェアが獲得できそうな気配がしています。欧米のSNSとは違った日本的なデザインが受け入れられているのかもしれません。

まだまだ潜在顧客やビジネスモデルの構築と、まだまだ順調に規模を拡大できる成長期にあるといえます。

 

 

YouTube(ユーチューブ)

今やインターネットを利用する方なら誰もが一度はYouTubeを見たことがあると思います。YouTubeのサイトにいったことはなくても、サイトにYouTubeの動画が埋め込まれていたり、Twitterのツイートにシェアされていることもあります。テレビでYouTubeを動画を流す番組を増えてきました。ウェブ動画という大きなジャンルの中心にいるのが、YouTubeです。

 

利用の目的

インターネット動画の視聴になります。動画のジャンルは多岐にわたり、中にはYouTubeスターというべき、人気動画タレントも登場しており、広告収入が動画投稿者にも入るシステムから、金銭収入を稼ぐために利用しているユーザー「YouTuber」も登場しました。企業がプロモーション動画をアップロードすることも一般的となりました。

 

サービス開始時期

2005年2月に設立し、同年4月に初めて動画が投稿されました。2006年10月にGoogleに買収され、現在はGoogle傘下の企業として運営されています。

 

主なユーザー層

全世代に利用されており、幅広いシェアを獲得しています。日本やアメリカだけでなくインターネットが存在する国なら世界的に利用されており、一日で40億もアクセスがあります。

 

収益モデル

広告収益、そして企業によるプロモーション動画による収益がメインです。ですが、動画に広告を挿入する広告モデルは、ユーザーのストレスになる傾向があり、非常に短い時間の広告しかいれられず、苦戦しています。

そして動画を保存し、ユーザーにダウンロードさせるための設備費用は莫大な規模になり、一日40億のアクセス数があっても、なんとか赤字にはならない程度の収益しか出ていないようです。

 

YouTubeの強み

インターネット動画のスタンダードといえるほどの規模と実績がYouTubeの強みでしょう。また動画投稿者にも広告料を還元することで、動画コンテンツの質を向上させようという手法も、著作権に問題のある動画ではない、他では見れないYouTubeならではの動画を増やしていくことにつながっていきます。

 

動画投稿SNSの悩み

YouTubeは世界的なシェアを持つ、自他共認められる世界最大の動画投稿SNSです。サービス開始から10年以上続き、月間アクティブユーザー数10億人を突破しています。タイアップした企業は数多く、テレビでもYouTubeを番組のコンテンツに取り入れることは一般的になっています。

ですが、そのYouTubeも収益面では、莫大な設備費用もあり、なんとかトントンと発表されています。動画投稿SNSというジャンルの難しさを、YouTubeの苦戦は象徴しているのかもしれません。

 

 

Instagram(インスタグラム)

写真投稿SNS「Instagram」は、アメリカの「Burbn」という企業によって発表されたSNSです。モバイルでの使用を想定しており、モバイルカメラで写真を取り、それをすぐに加工し、SNSに投稿することができるという、モバイルカメラアプリとしても優秀な機能から、Twitter以上のアクティブ率を得ている人気ソーシャルメディアです。

 

利用の目的

写真を撮ること、それを投稿すること、そして他のユーザーが撮ったオシャレな写真を共有するということが目的になります。TwitterやFacebookと連携しており、Instagramに投稿した写真を同時にTwitterやFacebookにも投稿することができます。オシャレな写真を撮ることができるアプリとして利用するユーザーも多くいます。

 

サービス開始時期

2010年10月にアップルストアに登場しました。Androidへの対応は2012年4月です。2011年の1月に、短期間でベスト・モバイル・アプリに選ばれるなど、サービス開始当初からさまざまなところで高い評価を得ています。

現在はFacebookに買収され、Facebook傘下の企業となっています。

 

主なユーザー層

月間アクティブユーザー数3億人を擁しています。アクティブ率の高さはTwitterを超えており、ユーザー満足度が高いようです。若年層の利用が5割ほどです。

 

収益モデル

広告収益モデルを軸にしています。広告を導入したのは遅く、アメリカで2013年。日本では2015年からです。広告の手法は、ユーザーの投稿した画像と並んでいても違和感のない、写真を使った広告を表示することで、ユーザーの広告に対するバリアを緩和しようという広告モデルです。

この広告モデルがどのように推移していくか結果が分かるのは、まだ時間がかかるでしょう。

 

Instagramの強み

Instagramは、スマートフォンなどモバイルのデジタルカメラと連動しているアプリであることが一番の特徴であり強みでしょう。発表当時、まだスマートフォンのデジタルカメラによる画像の質が高くなかった時に、どうやったらキレイな写真を撮れるかという模索から、フィルターを使って画像を加工することでオシャレにするという手法を導入しました。

デジタル・カメラアプリとしての需要も満たせるInstagramは、SNS機能以外を求めるユーザーにも求心力を持ちます。

 

今後の展開が楽しみなSNS

Instagramは収益モデルを構築中で、まだ結果が出たといえるほど実績がありません。Twitter以上のアクティブ率と、スマートフォンカメラと連動する機能を活かし、これからどうやって収益化していくのか、今後の展開が楽しみなSNSです。

 

 

Pinterest(ピンタレスト)

Pinterestは2010年3月にクローズドベータがスタートした、Cold Brew Labs が運営する写真共有SNSです。写真を共有するという機能で、Instagramと比較されますが、設計思想の違うSNSです。Pinterestは、画像ブックマークからスタートしたもので、カメラアプリからスタートしたInstagramとは違ったユーザー層を獲得しています。

 

利用の目的

Pinterestは、検索して見つけた画像を収集するという利用を想定されています。他のユーザーとの交流よりも、自分のために集めたピンボードを他のユーザーも閲覧し、役に立つ情報を自分のピンボードにも追加するというような使い方です。

そして、集めたピンボードで、買い物の参考にしたり、料理を作ったりといったアクションにつなげていきます。

 

サービス開始時期

2010年3月です。立ち上げから9ヶ月でユーザー数1万を突破し、2011年3月にiPhoneアプリ版をスタートすると、各所から高い評価を得て、企業評価額が4000万ドルにまで跳ね上がりました。

 

主なユーザー層

女性のユーザーが非常に多いという特徴があります。アメリカでのユーザー男女比は、女性8割、男性2割と大きな偏りがあります。目につくファッションや、美味しそうな料理の写真だとを保存し、あとで利用するというモデルが女性のライフスタイルにあっているのかもしれません。

 

収益モデル

広告収益モデルです。Instagramと同様、ユーザーの投稿画像と並べても違和感のないプロモーションを考えているようです。

Pinterestは一度、アフィリエイトを利用した収益化を試みて、ユーザーの激しい反発に合い失敗しています。そのために、収益化モデルの構築については、ユーザーの意見を取り入れながら慎重に行っているようです。

 

Pinterestの強み

PinterestはTwitterをアクティブユーザー率で超えたInstagramよりも高いアクティブユーザー率を記録したこともある、今熱いSNSの一つです。写真共有SNSでは、使いやすさとオシャレなデザインが強みでしょう。

また一度、収益化に失敗したということも今では強みかもしれません。一度の失敗から学んだことで、ユーザーにストレスを与えないオープンな広告のありかたを模索しています。

 

交流よりもブックマークを重視した写真共有SNS

Pinterestからの公式見解では、ソーシャルではなく自分のために画像をブックマークするというのがPinterestだと定義しています。それでも他のユーザーが集めたピンボードを閲覧し、シェア(リピン)したり、といったソーシャル的な利用もよくされています。

アクティブユーザー率、つまりユーザーの定着率が高いということは、Pinterestに対するユーザーの親密度の高さの現れて、こうした要素が今の時代に合っているのかもしれません。

 

 

LinkedIn(リンクトイン)

LinkedInはビジネス特化型SNSで、Facebookのように交流を楽しむ場ではなく、ビジネスをする場として用意されています。「世界中のプロフェッショナルの生産性を高め、より成功するようにつないでいく」というスローガンを掲げています。

 

利用の目的

LinkedIn は自分の技術を買ってくれるクライアントを探したり、プロジェクトに必要な人材を募集したりといったビジネスのためのSNSです。純粋なビジネスのためのSNSで、ディスカッションのような交流も技術やマーケティングについてなど、専門知識を交えた議論がなされています。

 

サービス開始時期

2003年5月と、SNSの中では昔からサービスを提供しているSNSです。趣味のFacebook、ビジネスの LinkedInと使い分けて利用されてきました。遅れて2011年に日本語にも対応するようになりました。

 

主なユーザー層

自分の技術を売りたい求職側、優秀な人材を求める求人側、ビジネスパートナーを求める人や、営業先の顧客や商談先、専門家など、ビジネスのためにSNSの機能を求めるユーザーに利用されています。

 

収益モデル

広告収益モデル、法人ユーザー向け人材ソリューション事業、個人向けプレミアム会員収益モデルの3つの収益モデルで収益を得ている。ビジネスサイトが人材ソリューション事業で収益を上げるのは一般的で、日本でもリクルートサイトが採用している手法です。

LinkedInでは広告クリック率、プレミアム会員率が高いという傾向があります。Facebookと比較すると、1ユーザーが1時間あたりにもたらす収益で、Facebookは7.7円なのくらべて、LinkedInは161円と、なんと20倍以上の差があります。

ユーザー趣味ではなくビジネスのためという意識や、会員がビジネスという点で統一されているため、方向性の合う広告ならば効果が高いということなのでしょう。

 

LinkedInの強み

ビジネスという目的に特化しているため、ユーザーの要求の方向性が一方向に向いやすいという傾向があります。そして、ビジネスという目的は、多くの人間が持つ普遍的な目的で、特化SNSとしては他にないほど、巨大なシェアを持ちます。

 

日本では苦戦するLinkedIn

世界最大規模のビジネス特化SNSですが、日本ではシェアを獲得できているとはいえない状況にあります。プロジェクトごとに転職し、キャリアアップを行うというような働き方が日本ではあまりなく、ビジネス特化SNSであることを考えても、硬い雰囲気のSNSであるところなどが、日本的なリクルートと合わないのかもしれません。

 

 

ウォンテッドリー(Wantedly)

LinkedInは日本では苦戦していますが、代わりにシェアを得ているのが、ウォンテッドリーです。LinkedInと同じくビジネス特化SNSで、日本の企業であるウォンテッドリー株式会社が運営しています。

 

利用の目的

LinkedInと同じくビジネスのためです。ただ日本の職業観に合わせ、リクルートサイトとしての雰囲気が強い傾向があります。人事部とだけでなく、他の社員とも交流することで、就職する前から、その会社が自分にとって合うのか、また会社側からもその人材は職場に馴染めるのかといった、ことを検討することができます。

 

サービス開始時期

2011年9月にプロトタイプをリリース。2012年に公式リリースを行いました。LinkedInに比べると新しいSNSです。

 

主なユーザー層

LinkedInと同じく、求職側、求人側ともに利用されています。月間アクティブユーザー数は60万人、日本の労働人口が6000万人ですので約1%が利用していることになります。そのうち学生ユーザーは5万人。新卒向けのサービスも提供されています。

 

収益モデル

人材ソリューションによる収益がメインとなっています。他のリクルートサイトと同じように、人材を紹介すること、そして実際に就職したら成果報酬という形です。

ウォンテッドリーは、無料SNSを立ち上げるときによくある、収益化は考えずまずユーザーを増やし、その間は投資家をあてにするというものではなく、最初からどうやって収益化していくかということを見据えたデザインとなっていました。そのため投資家からもウケが良かったのか、現在のところ資金には困っていないようです。

 

ウォンテッドリーの強み

ウォンテッドリーは、言うなれば日本的に改良したLinkedInです。LinkedInの強みはウォンテッドリーの強みですが、またLinkedInには無い、楽しんで就活をする、仕事との最初の出会いは気軽にという点が日本市場でシェアを得ている一因になっているようです。

 

順調に成長を続けるビジネス特化SNS市場

インターネットを使った就職活動が一般的になって、もうずいぶんと経ちますが、さらに一歩進んでSNSを使った双方向的な就職活動が注目されています。ウォンテッドリーは、そうした新しい市場を牽引し、毎年業績をあげています。

人事部とだけではなく、実際に一緒に働く社員と求職者が交流し、社員から推薦文という形で、評価することで、ミスマッチの可能性を軽減することができます。SNSの有用性を認める企業は増えてきており、まだまだ規模が大きくなる可能性の高いSNSでしょう。

 

まとめ

各ソーシャルメディアの収益モデルを比較してみると、一時期、飛ぶ鳥を落とす勢いだったアプリ課金による収益モデルを重視するところはあまり無いのが分かります。これは市場が縮小したわけではなく、スマートフォンへの移行にともない、GoogleやAppleがストアという形で統括しているので、プラットフォームを提供する形のビジネスが成立しなくなったのでしょう。今でも課金アプリ自体は、大きな利益をあげていますが、SNSと組み合わせるというのは以前ほどの力はないように思えます。

対して、広告収益モデルは昔から今日まで、安定して収益を上げているようです。どうやって広告を行うのか、各SNSが自分たちの特性にあわせて試行錯誤していますが、収益の軸として機能しています。規模でいえば最大級のYouTubeが利益の面では苦戦しているという事実は、SNSが設備費用に苦労するという点を明確に示している部分です。投稿できるデータの自由さと設備費用は、SNS運営を悩ませる要素でしょう。

各SNSの特徴、ビジネスモデルの差など、ここまで読んでいただけた方の参考になっていれば幸いです。


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