「コア・サービス」と「サブ・サービス」、施術以外の付加価値 | ミッシェル・グリーン

「コア・サービス」と「サブ・サービス」、施術以外の付加価値

カテゴリー:マーケティング
2015年8月31日

治療院はサービスというジャンルの業界です。サービスとは製品を「生産」して売るのではなく、形のない技術や労力を提供し、その代価として報酬を得るという業種のことです。サービスにおける「製品」とは、提供するサービスそのものになります。治療院でいえば、患者さまへの施術が「製品」あたるといえるでしょう。

 

マーケティングにおける「製品」

「製品」とは、注意、獲得、消費を求めて市場に提供でき、手に入れることによってニーズを満たすができるかもしれない「何か」のことを指します。「製品」は調理器具やマッサージ機といったさまざまな「属性」があり、「属性」によって消費者にさまざまな「満足」を提供します。つまり「製品」はさまざまな「満足の束」と言うべき存在です。

製品には、三つの要素があります。

① 中核的製品(例:中核となる機能が使えるか)
② 実質的製品(例:品質、特性、ブランド)
③ 拡大的製品(例:保証、アフターサービス、配送)

重要度は上に行くほど高いですが、この三つの要素がなければ魅力的な製品はできません。

最近新しいフライパンを購入し、目玉焼きがつるりと皿に乗ることに感動したので、フライパンで例えみます。

①フライパンの中核的製品は料理ができることです。どんなに他の要素が良くても、これがなければ製品として成り立ちません。
②実質的製品は焦げ付かず、料理がつるりとお皿に乗ることです。
③拡大的製品は、数年間のコーティング保証になります。

どのような製品も、この三つの要素から構成されています。

 

サービスにおける「製品」

形ある製品であれば購入することで、所有することができますが、サービスにはそれはありません。形として残らないというのがサービスの特徴です。サービスにおける「製品」とはサービスを構成するすべて要素からなります。サービスによって顧客価値を創りだすというのがサービスです。そのため、サービスにおける「製品」を「サービス財」と呼ぶこともあります。

「製品」にも三つの要素があったように、「サービス財」も二つの要素に分解することができます。それが「コア・サービス(中核)」「サブ・サービス(付帯)」です。

 

コア・サービスとサブ・サービス

コア・サービス

コア・サービスは、治療院のサービス財でいうところの施術そのものです。患者さまの身体を正常な状態に改善することがコアとなります。

サブ・サービス

サブ・サービスは、施術以外の要素、院内の清潔さや予約がすんなりできるか、施術後のティーサービスなどさまざまな付帯要素になります。サブ・サービスは治療院にまた来院したいと思っていただくような、利用を促進する要素であることがほとんどです。これらサブ・サービスは、治療院の価値や魅力を高め患者さまに満足していただくことを目的とします。

 

コア・サービスとなる施術は、他の先生の治療院と差別化することが難しいことがあります。どれだけ身体の中が改善されたのかと、患者さまがどれだけ実感しているかには大きなギャップがあるようです。コア・サービスだけで治療院の魅力をアピールするというのは難しいというのが現状です。

サブ・サービス、施術と違って差が患者さまにも簡単に伝わります。施術後の一日のコーヒーがあるかないかだけでも、分かりやすい違いになります。果たして一杯のコーヒーにどれくらい効果があるかという点についてはともかく、他の治療院にはない違いというのは患者さまの治療院に対する印象の差に影響を与えます。

他のサービス業界では、競争により「コア・サービス」は標準化してどこも同じ品質になり、「サブ・サービス」によって競争が行われる、という傾向があるようです。

この重要な二つの要素の他にも、サービスを構成する要素としては、予約の変更やキャンセルなど特別な状況での「コンティンジェント・サービス」や、整体は気持ちの良いものというイメージからくる価値である「潜在的サービス要素」という要素もあります。

 

治療院はサブ・サービス要素が多い

治療院は症状のある患者さまの身体を改善する場所です。コア・サービスとなる施術は、そのニーズを満たすことになり、最も重要です。ですがそれはどの治療院でも行われていることであり、治療の技だけで差をつけるというのは難しいかもしれません。

ですが、治療院は患者さまの「身体に作用するサービス」です。出張サービスという例外もありますが、患者さまが治療院を訪れ、サービスを受けなくてはなりません。そのため、他の業種と比較した場合、サブ・サービス要素の機会と重要さは高いと言えるのです。

サブ・サービス要素を充実させることは他の治療院には無い強みとなります。効果的なサブ・サービスを見つけるには、患者さまの視点で治療院を見つめなおすことが有効です。そうした地道な対策は、リピーター率の上昇という形で効果が現れるでしょう。

そして見つけた先生の治療院のサブ・サービスを、ホームページや広告を使ってアピールすることで、来院率も向上するでしょう。


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