ちょっとの値引きでお得感を増す、心理学的価格決定 | ミッシェル・グリーン

ちょっとの値引きでお得感を増す、心理学的価格決定

カテゴリー:マーケティング
2015年8月24日

マーケティングの価格設定手法に、心理学的価格決定という手法があります。心理学的価格決定というと、なにやら小難しい印象を受けますが、簡単に言うと、これはイチキュッパのことです。2,000円と1,980円、その差はたったの20円ですが、値段を見た顧客の印象は大きく違います。価格に対する印象は、実際の値段よりも、心理学的な印象の影響を強く受けることがあります。

 

端数価格の効果

人間は切りの良い数字を基準にする傾向があります。2,000円と2,020円では大した差を感じませんが、2,000円と1,980円では大きな差があるように感じる傾向があるというのが、社会心理学的にも明らかになっています。価格に対する印象は、価値に対して実際に安いか高いか以外にも、顧客が感じる基準によって大きく変わるのです。端数価格は分かりやすい例ですが、価格を設定する際に心理学的テクニックを使うものは他にもあります。

 

ちょっとした心理学的価格決定の実験をしてみましょう。

 

問1 あなたの携帯電話の下二桁はいくつですか?

問2 モンゴル国の国民総所得(単位:億ドル)と、問1の数字を一億倍した数、どちらが大きいと思いますか?
問3 モンゴル国の国民総所得はいくつだと思いますか?

いかがでしょうか、ちなみに、モンゴル国の国民総所得の答えは2011年時点で44億ドル(世界各国要覧より)だそうです。

この形で質問されると、ほとんどの人が携帯電話の番号とモンゴル国の国民総所得には何の関連性もないことを知りながら、携帯電話の番号を基準に問3を考えてしまいます。もちろん、そう考えるように誘導して、この流れの問題になっているので、そう考えるのは自然です。

同じ様に、携帯電話の下三桁を書いてもらって、ボールペンの値段を当てるクイズを出すと、下三桁が大きな数字の人は高い値段を予想する傾向にあります。人間はこういう風に質問されると、関係ない数字でも意識をしてしまうようです。

 

基準となる数字があると、価格の印象が違う

他にも、特売のとき缶詰を一人様12個までと但し書きをすると、なにもない場合は顧客1人あたりの平均3.5個の購入だったのが7個まで向上したという実験結果もあります。実際、12個も缶詰を買う人は、その実験を行ったスーパーでは滅多にいなかったようです、普段の顧客も12個もの缶詰を買ういう人はほとんどおらず、特売とは言え12個も売れることを見込んだ商品ではありませんでした。

ですが、12個という数字を出すことで、12を基準として、いくつ購入するか印象を変える効果があったのです。

 

患者さまが何を基準にするか意識すると、価格設定は効果的になる

先生は、治療院の運営かかる経費や、これまで治療の技術を身につけるのにかかった時間と費用、そして周囲のから値段を計算していると思います。それに加えて心理学的価格決定を用いると、効果的な価格設定ができるようになります。そのためには患者さまの基準となる数値を先生が用意されることです。

割引前の価格、端数価格、最上級プランと通常プラン、プランによってつく無料サービスなど、さまざまな形で価格に基準を作りましょう。値段を見る方々は、この基準によって高い安いを判断します。

 

インターネットを使った心理学的価格決定

インターネットは複数の情報を表示し、それらを比較するのに向きます。同じ治療院のホームページ内でも、さまざまな情報を提示することができます。その中に基準となる価格を用意し、実際の価格の印象を良くすることができます。価格のページを作るときは、ただ値段を書いてあるだけのものにせず、効果的なものになるよう利用しましょう。

心理学的価格決定は小手先の技術と見られることもあるようですが、実績のある手法ですので、上手く使って患者さまが魅力に感じる価格を設定することで、来院者数の向上につながります。


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