成功する治療院の3ステージモデルその1「来院前ステージ」 | ミッシェル・グリーン

成功する治療院の3ステージモデルその1「来院前ステージ」

カテゴリー:マーケティング
2015年9月1日

患者さまが先生の治療院を見つけ、実際に来院して施術を受け、そして治療院を後にする、施術というサービスを消費するまでの一連のプロセスがあります。これらはそれぞれの段階が他の段階に関わり、どこを改善したらどう良くなるのか見えにくいと感じる方も多いようです。

サービスのマーケティングの難しさは、改善したことに対する評価の難しさにあるとおっしゃる専門家もいます。人がどう感じたかという主観的な評価になりますので、治療院のシステムを変えてみたけれど明確な成果という評価点が得られないという問題を体感されている先生もいらっしゃるかもしれません。

そういったサービスに対して効果的な改善と評価をするためには、要素ごとに分解して、どの要素がどのような影響をあたえるのか、見えるようにすることがひとつの方法です。見えるようにするマーケティングの方法として、治療院の3ステージモデルというものがあります。

 

治療院の3ステージモデル

患者さまが治療院で先生の施術を受けて、治療院をあとにするまで、3つのステージモデルに分解して考えます。

最初は、「来院前ステージ」。症状で悩む方が、インターネットやチラシなどで先生の存在を知り、治療院に行こうと決意するまで。

次に「接遇ステージ」。患者さまが予約し、家を出て来院、そして施術を受けて料金を支払うまでです。

最後は「来院後ステージ」。施術の結果がどうだったか、満足できたか、また何かあったら来院するべきかなど、患者さまが先生と先生の治療院を評価するステージです。

 

この3つのステージに分けることで、どこをどう改善するのがいいのか分かりやすくなります。今回は、この3つのステージのうち、「来院前ステージ」について解説していこうと思います。

 

来院前ステージは期待が生まれる

来院前ステージは、ニーズ(辛い症状を改善したい)を認識し、解決策(治療)となるサービス(治療院)を探し始めるところから始まります。初めて来院する場合は、時間と労力をかけて慎重に治療院の長所・短所を情報検索し、候補となる複数の治療院から一つの治療院を選びます。この段階で治療院に対する「期待」も生まれます。この来院前ステージで生まれた「期待」という要素が、他のステージに大きな影響を与える、他のステージとの連結部分になります。

来院前ステージで、定期的に通っている治療院の場合(リピーター)は、この来院前ステージをすんなりとクリアして先生の治療院を選びます。期待も一度以上先生の施術を受けているため、低くも、必要以上に高くも無く、安定しています。

次々に新規顧客開拓するよりも、新規顧客開拓と同じかそれ以上に、一人一人の患者さまを大事にする方が長期的に見たらより高い成果を上げられるというのは、この「来院前ステージ」の要素を紐解くことが分かりやすいと思います。

 

ニーズへの解決策

サービスに限らず、ニーズがあって消費が行われます。身体がおかしい、もっと良くしたい、キレイになりたい、疲れきっているのをどうにかしたいなど、患者さまの心から生まれたニーズを満たすために、患者さまは先生の施術を求めます。

このニーズをしっかり把握し、明確にすることが、来院前ステージの一番大切なところです。治療院の顧客となりえる人たちは、先生と先生の治療院に何を求めているのか、健康になりたいのか、キレイになりたいのか、スポーツ障害を改善して欲しいのか、腰の痛みを改善して欲しいのか、地域の声やホームページに寄せられた問い合わせを聞き、どうすればそのニーズに応えられるかを検討しましょう。

 

患者さまの期待

来院前に患者さまは「こういう効果があるはずだ」と「期待」をします。この期待を理解し、治療院で患者さまの「期待」を上回ることで、患者さまは先生を信頼するようになります。ただ、期待を上回るといっても、最初に提示した期待をあまりに低く設定するのは良くありません。患者さまは、この「期待」によって治療院を選択します。ここでなら自分の求める施術が受けられると高い「期待」を持ったからこそ、数ある治療院や、あるいは別の選択肢の中からその治療院を選択します。

家電量販店の展示マッサージ器は無料で「期待」が低く、そして安定して「期待」を上回る効果がありますが、期待を上回った効果でも治療院での効果に遠く及びません。先生に家電量販店が治療院とライバルだと感じていませんか?とお聞きしてもあまりピンとこないと思います。期待の低いマッサージ機では治療院のライバル足り得ないのです。

期待も高く、そして結果はさらに高く、これが来院前ステージの理想です。

 

患者さまが持つ期待の種類

これまで「期待」という漠然とした言葉で説明してきましたが、この「期待」をさらに細かく分類し、期待を上回るというのは具体的にどういうことなのかを、「見える」ようにします。治療院を必要とする患者さまが持つ期待には3つの種類(レベル)があります。

一つは、「理想」。次に「予測」。最後に「限界」です。

 

「理想」とは…

患者さまが「是非こうあって欲しい」と感じる期待レベルです。症状が完治し、もう痛い思いも不快な思いもしなくてすむ、待たされずすぐに施術を受けられる、院内は明るく雰囲気が良いなど、患者さまが治療院に持つ理想になります。この理想を上回った時、患者さまは強い「感動」を先生と先生の治療院におぼえます。

理想の高さは「患者さまがどれだけ切実に施術を必要としているか(ニーズの高さ)」、「効果を確信しているか」という要因によって影響を受けます。例えば完治できないものと患者さま本人でさえ諦めていた症状を消すことができれば、患者さまは感動を覚えるでしょう。

強い痛みといった急性の症状が出ている患者さまは、すぐに症状が消えることを望んでいるため、理想が高い傾向があります。時には、どうやっても越えられない理想を(例えば難しい症状を1回の来院で消して欲しいというような)持っていらっしゃる患者さまもいらっしゃるでしょう。ですが理想を上回ることができなくても、「予測」のレベルを超えることで患者さまを満足させることができます。

 

「予測」とは…

患者さまが「こんなもんだろう」と感じる期待レベルです。現実的にこれくらいのサービスはあるはずだと予測します。このレベルを上回ると、ここは良い治療院だと患者さまは満足します。「予測」の高さは、「他の治療院の評判」と、なにより「理想」と「限界」の影響を受けて決まります。

 

「限界」とは…

患者さまが「最低限これくらいは受けられるはずだ」という、不満を感じない最低水準です。これを上回るのが患者さまにとっては当然で、これを下回ると患者さまは治療院に対して不満を感じます。「限界」は「他の治療院があるか」、「治療院の状況」などによって上下します。この「限界」をどのような状況でも下回ることが無いように気をつけている治療院は、患者さまから高い評判を得ることになります。

この「理想」から「限界」までの範囲が、患者さまの治療院に対する許容範囲です。期待を上回ることは感動を生みますが、この許容範囲内に常に収まるようにすることも治療院の評判という点では大切です。

 

ニーズと期待を意識する

ホームページやチラシ、広告などで治療院のことをアピールするときには、こういうニーズを持つ人に伝わって欲しいというターゲットとなる方々を設定しましょう。先生の施術を必要としている人にこそ、先生のアピールが伝わらなければなりません。それがぴたりと合った時に、集客効果は飛躍的に増大します。

同時に期待を上手くコントロールすることを意識しましょう。ホームページ、チラシ、広告と、実際治療院で受けるサービスは期待という要素で密接につながっています。これらを別々のものとして考えると、思うように患者さまに満足いただけずリピーターへと上手くつながらないようになります。また謙虚な書き方をして期待を低く設定しすぎると、集客できないものとなってしまいます。

「理想」の期待と「限界」の期待をどのくらいに想定するか、先生の治療院の実状としっかりリンクさせて、治療院をアピールしましょう。


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