治療院と教材販売による収益モデルの実現には? | ミッシェル・グリーン

治療院と教材販売による収益モデルの実現には?

カテゴリー:サポート, マーケティング
2015年7月8日

電子書籍の市場は年々大きくなっております。2010年では650億円だった市場が、2014年では倍に近い1,266億円の規模に成長し、2016年の予想では1,980億円になると予想されています。それに伴い、データによる書籍、動画を含む教材の需要も大きくなっています。

現在は本を製本し、流通させなくてはいけなかった時代に比べたら、比較的安価な投資で教材販売を行うことができる時代です。

 

参考サイト:http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1506/29/news069.html

 

【重要】本題に入る前に

先に、これだけはお伝えしておきたいことがございます。

治療院の院長は、経営者です。治療院の経営どのように舵を取っていくか、あなたの治療院の未来について、意思決定するのは経営者である院長だけができる仕事です。これから、教材販売やセミナーなどでご活躍されることがあったとしても、それは先生自らが動く肉体労働です。

このことによって経営者としてやるべき仕事が疎かになっては本末転倒です。経営者は、教材販売などの仕事では、本人の作業量を最低限に抑えることが望ましいです。経営者本人が動くのではなく、スタッフが大半の作業を行える用な流れを作るか、WEBシステムで完結させることを目標としましょう。

本記事で取り扱います内容は、経営に集中できる環境を作るツールとしてお考えいただければ幸いです。

 

経営者は忙しい

経営者になった方が共通して思うことに、「こんなに忙しいとは思わなかった」というものがあります。サラリーマンと違って、経営者は院長だけです。手伝ってくれるスタッフはいても、自分の代わりをしてくれる方はいません。経営者は忙しい。作業能率や院長の手腕だけの問題ではなく、単純に仕事量が多いのも理由なのです。

経営者である院長が、まず考えるべきことは、自分でなければできないことを把握することです。そして営業、製作、打ち合わせ、コンサルティングなどは、自分で作るより、外注する方が良いものができます。

治療院のことについては院長である先生が良く分かっているのですから、それらの仕事も先生が覚えて、自分でやる方がいいのではないかと思われるかもしれません。ですが、人間には、たとえどんな素晴らしい能力を持つ方であっても、1日24時間しか時間は与えられていないのです。

いくら治療院のことに熟知しているとはいえ、慣れないことをできるようにするために数百時間、日数にすれば数ヶ月から数年という膨大な時間を投資するより、時間を買い、早い時間で成果を出す方が、短期的にも長期的にも良い結果がうまれます。

私の経験上ですが、お金の節約のため、人件費や外注費を削り、すべて自分でやろうとする経営者は失敗することが多いです。経営者となられたからには、まず、すべて自分でやろうとする考えを捨てなければなりません。

 

経営者になりましょう

治療というのは時に忍耐の必要な世界だと思います。時には時間の効率なんて考えられないような、辛抱強い治療が、患者さまのために必要な時もあると思います。先生の治療の技術は先生にしかできないものかもしれません。そうした治療の技と共に志も学んでこられた先生にとって、時間を買って効率化するという考え方は、新しい経験になるということもあると思います。

ですが、この考え方を受け入れられない場合は、成果が出るまでに時間がかかり過ぎて、費やした時間的コストと成果が見合わなくなってしまったり、そもそも上手くいかない可能性が高くなってしまいます。

教材販売、セミナー、コンサルティングは、人に教えることから最大限の効率化とリスクマネジメントを行うことがとても重要になります。個人の技術が重要な面もある治療院の概念とは少し遠い考え方と思われるかもしれません。ですが、セミナー、コンサルティングは目先のお話ではありませんので、治療院の『院長』であると同時に、治療院の『経営者』にもなることが、成功のファーストステップになります。

 

経営者は忙しい!治療は先生にしかできないとしても、他のことはどんどん他人にやらせましょう!

 

教材販売・コンサルティングの利益

最初にお伝えしなければならないことがあります。ここから、景気の良い話をします。申し訳ございませんが、まずお約束してください。これからお話する内容は、ビジネスの話であって、やれば苦労せず、確実に儲かるというような話ではないと、お伝えしてから先に進みます。

教材販売について、一例をお話します。教材販売では、1万円のDVDを販売しようとしたといたします。このとき、メールアドレスを1000人分、書かれたリストを所持していた時、10%以上は購入していただけるでしょう。つまり、1万円のDVDが100本以上は売れます。それで100万円。ただ、DVDを1つ作って、メルマガで購入者を募るだけで100万円。

もちろん、そんなに簡単な話ではなく、しっかりと裏があります。ですがそれは、後ほどお話致します。経験上では、50本から、多くて200本程度、売れることが多いです。そうなると、教材による収入は50万円から200万円くらいになるでしょう。

 

教材販売のバックエンドとは?

例えば100人の方が1万円の教材を購入したとしましょう。収入は100万円。ですが、これで終わらず、教材販売にはバックエンドというものがあります。

バックエンドとは、マーケティングの世界では、購入した顧客にさらに販売する商品のことを言います。スーパーで安売りセールがあったときに、ついでに色々なものも買ってもらうことで、結果的に普通に売るより高い収益をあげられるという手法です。お肉のセールがあれば、そのお肉を美味しく料理するために、他の材料も一緒に購入するというイメージと言えば分かりやすいでしょうか。

話を戻しますと、1回目に1万円の教材を買ってくれた方へ、3万円から6万円のDVDやセミナーを続けて提案します。

そうすると、およそ30%かそれ以上の方が購入されるという傾向があります。

計算上では、30人の方が3万円を購入するということです。これで90万円の売上になります。

そして、さらにバックエンドとして15万円の教材があるとすれば、さらに10%の方、つまり1000人×0.1×0.3×0.1=3人の方が、購入します。
3名×15万円=45万円。これが2つ目のバックエンドでの売上です。

合計いたしますと、100万円+90万円+45万円=235万円。

235万円が、教材販売の収入になります。

今回の計算では前提となるリストが1000人でしたが、10倍の1万人のメールアドレスリストをお持ちなら、売上の数字も10倍の、2350万円になることが多いのです。すごく美味しい話に聞こえると思います。実際に、高い利益を上げていらっしゃる先生もおりますし、情報教材販売を行っている先生が多いのも、こういった収益モデルがあるからです。

もちろん、そう簡単な話ではありません。しっかりと裏があります。これは成功例と、売上の二点のみを取り上げた話であって、リスクの話や売上と収支の差の話など、肝心な話をまだしていません。

 

教材販売の実情

よく、こういった美味しそうな話を聞き、儲かると勘違いしてしまい、教材販売や、セミナー、コンサルティングを始めたり、HP制作会社を立ち上げる先生も少なくないようです。しかし、実際に、そのような事業をはじめられた先生の方々に話を聞くと、話に聞いていたほど儲かっていない、時間ばかり取られるという声を聞きます。

このような教材販売の実情の理由として、売れる仕組みや顧客のリストを持っている企業が、教材の販売を代行する代わりに8割から9割を持って行ってしまうということが多々あります。そうすれば、235万の売上のうち、手元に残るのは23.5万。売上の話で考えると、治療院より良く見え、儲かるというイメージでしたが、儲ける仕組み、つまり経営の部分を自分で把握せずに、高い収益を上げることは残念ながらできません。

安易な気持ちで教材販売を始められたようなのですが、上手くいっていない先生も多く、ご相談をいただくこともあります。そのようなご相談からコンサルティングなどをさせていただくと、教材販売の甘くない現実が見えてきます。

最初にお伝えした、経営者は忙しいというのは、経営者はこのようなことを防ぎ、売上だけでなく、あらゆるコストをしっかり見据える必要があるからです。動き出したシステムは他人任せにできても、そのシステムが治療院に取ってプラスになるものか最終的に判断するのは経営者である院長にしかできない仕事なのです。

教材販売は意外に大変なのです!

 

教材販売でつまづく要素

では教材販売を取り扱う会社を通さずに、先生が自ら行った場合はどうなるでしょうか?

 

■教材

教材販売のためには、もちろん教材を作らなくてはいけません。先生が伝えたいことを整理し、内容を整えるライターに依頼する必要があります。また動画をいれるのであれば、撮影環境やスタッフを用意する必要があるでしょう。

 

■セミナー

助手や撮影カメラマンといったスタッフが必要です。セミナー会場や懇親会で教材など商品の販売を行うと、売れやすいのですが、売り方のノウハウが必要になります。セミナーでは人を集めることに苦労されている先生も多くいらっしゃいます。セミナーというシチュエーションを有効に活用するための、効果の高い広告、チラシの制作にも、苦労している先生は多いです。

 

■リスト

何よりリストです。収益モデルについて説明した時、その前提がメールリスト、すなわち顧客となる可能性のある方々のリストの数でした。ほとんどの先生やコンサルタントが、このリストが集まらなくて困っています。リストさえ集まればお客は、リストの数に応じてどんどん増えていきますが、リストが無ければ、どれだけ素晴らしい教材であっても、思うような売上は出ないでしょう。売上の8割、9割という一見とんでもないとすら思える費用が、企業を通した場合に発生するのは、このリストがなければ売上が期待できないという、企業側の優位性にあります。

 

■コンサルタント業界と治療院業界は違う

コンサルタント業界と治療院業界は違う。なにを当たり前のことをと思われるかもしれません。ですが、おそらく先生が思われている以上に、二つの業界には大きな隔たりがあります。

教材販売を目指すにあたり、治療院の先生としての考え方で、デザイナーやライター、システムエンジニアなど他の業者と付き合うと、みな依頼から手を引かれる可能性があります。業界による文化の差というのは大きいものです。治療院には、治療院のルールがあるように、WEBにはWEBのルールがあります。

特に、治療院の先生と仕事をしたことがない人たちに依頼をすると、思わぬトラブル…というほどこじれることはあまりありませんが、依頼メールの返答すら無いこともあります。これは、WEBにはWEBの依頼のルールがあり、さまざまな案件を取り扱うWEBのエンジニアやデザイナーたちは、ルールから外れた依頼、つまり業界のことを知らなさそうな依頼は避ける傾向から発生するトラブルです。

パソコンがあまり得意ではないという理由にしていると、メールを無視されたり、電話が通じないというWEBルールの洗礼を受けることになるでしょう。

WEB業界の慣れていない方の場合は、まず治療院の先生と仕事をしているコンサルタントやエンジニアに依頼をし、それから他のスタッフの仲介も依頼するという方法だと、先生にとってもやりやすい方法で依頼を受けてくれることが多いです。

 

待っていても売れない、教材を売るにはオファーが必要

2年前、3年前、あるいは10年前。告知をせずとも教材を持っているだけで売れるという時代はたしかにありました。ですが、今ではこちらからオファーをしていかなければ売れません。しっかりとした広告、マーケティングを行い、売れるための仕組みを構築する必要があります。でなければ、教材が売れても最初の1ヶ月間だけです。

もちろん商品自体を、魅力的に作ることも必要です。どんなものが売れるのか、市場を作成する前に把握する必要があります。私の経験上、他にはない専門性がある教材の方が人気があります。

他にはない専門的なものを。業界初の情報が入った教材であることが、理想です。他にない一番目の情報となるということは、それだけ大きな価値を持っているのです。

教材を作るということは、同時に売れる仕組みとシステムを構築するということ!

 

収益システムの構築

教材やセミナーを使った収益モデルで大切なのは、最初に述べた通りシステム化して、今後スタッフを雇った時に、あるいは人が入れ替わったときにも上手く回るようにすることです。

最終的に、経営者は、販売、営業、制作などを行わず、経営に集中することが、一番理想的な状態ということを念頭に置いてください。このことを認識してから、システム構築を考えられると、将来的に大きな成果を上げる土台が完成します。

 

■リスト

リストをどうやって入手するのかが重要です。良質なリストの規模は、売上に直接影響するとても大きな要素です。

リストの取り方には

 ①メールマガジンを作成して、登録者を増やす
 ②ステップメール(問い合わせをした方に三日後、メールを送るといったメールシステム)を利用する
 ③教材の一部を無料レポートとしてプレゼントする
 ④情報教材のポータルサイトを利用する

といった方法が考えられます。これらの一部、または複数を組み合わせてリストを作成していきます。

 

■フロントエンド

最初に顧客を呼ぶための教材です。この時点ですでに、読んだ人と読んでいない人では差がつくと思わせるような、専門性が高い内容が良いです、教材を買う方というのは、他人に差を付けたいと思っているものです。

 

■バックエンド

院長が培ってきた様々な内容についてまで入った内容になるでしょう。一度のバックエンドで済ますよりも、いくつかの教材に分けるべきです。成功した治療院のノウハウというのは、それだけの価値があります。

 

■セミナー、勉強会

院長やスタッフが直接、受講者たちに言葉を伝えます。情報化社会になっても、教材の執筆者から直接指導を受けられるのはとても価値のあることです。院長が直接対応しなくてはいけない部分が多いのですが、一度講義の内容を確立し、会場の手配やスタッフの分業を確立すれば、その負担を大きく軽減できます。

 

■コンサルティング

バックエンド教材やセミナー受講者の中でも、熱意のある先生を対象に、直接治療院経営のコンサルティングを行います。教材販売や、セミナー講演者の多くがコンサルティングによって収益をあげています。

月1回30分5万円のコンサルティングだけても、1年で60万の売上になります。
実際の労働では30分×12ヶ月=360分=6時間。

つまり、時給10万円になります!

コンサルティングに成功し、実績を積まれれば、月5万、これを月10万にすることもできるでしょう。そうなれば年間120万円です。

 

■海外旅行勉強会

海外という、日常空間と隔離された場所での勉強会は高い効果をもたらします。企業でも研修旅行というものがあります。また、海外で長い時間を共有することで受講者との人間関係もより深いものになるでしょう。

売上としても、海外で付きっきりということになりますので、高額になる理由もすんなりと、受講者に納得させられます。ただし、院長先生の拘束時間も大きなものになってしまいます。

 

■HP作成

こちらは私が行っておりますため、多数の事例があります。利益の大きい事業ではありますが、大きな労力が必要になります。そして、しっかりとスタッフへの教育システムを充実させる必要があり、それが上手くいかないと、思ったような成果があがらないというリスクがあります。

治療院を経営しながら行う事業としては、あまりおすすめできません。

 

総論と致しましては、リストの量が多ければフロントエンド、バックエンドの教材販売に力を入れましょう。それが一番、労力が少なく売上が上がります。

リストが少なければ、コンサルティングにつなげることを意識しましょう。すべての教材を購入し、成功した院長であるあなたのようになろうとする、熱意のある顧客を重視する収益モデルが良いでしょう。

 

教材購入者へのコンサルティング

これまで説明してきました通り、教材を購入し、何度もセミナーに参加された顧客に対して、もっと直接的な指導と提案。つまりコンサルティングを行うという収益モデルも是非考慮すべきです。

100人の教材購入者のうち、バックエンドの最後の教材まで購入された顧客である3%に、コンサルティングの提案をしていくのがいいでしょう。コンサルティングによって治療院の経営が改善されれば、院長の教材に実績という強い武器が得られることになります。もちろん、収益としても、継続的な収益が望める有望なものです。

ここからは、そこまで見据えた教材、セミナー、そしてコンサルティングの収益について、顧客の分類についても交えながら解説していきます。

 

マーケットにいる「依存者」と「自立者」とは

治療院の情報教材マーケットには、依存者と自立者という二種類の顧客がいます。それぞれの説明に入る前に、先に結論を申し上げましょう。健全な情報教材の収益モデルにおいては、「自立者」をどれだけ増やせるかが鍵になります。

 

■依存者:儲かる顧客

儲かる顧客とは、文字通り、積極的に教材を購入し、セミナーに参加してくれる顧客のことです。ですが、だからといって良い顧客とは限りません。

依存者の特徴は、経営を人に任せたい、すなわち責任や重い決断といったものを他人に預けてしまいたいと思っている方です。実はセミナーに参加する6割近い方は、この依存者に分類されます。依存者たちはセミナーや教材で勉強したことで満足してしまうタイプです。

そこから実践することは、学んだことから、ほんの僅か、簡単に実施できる部分だけ。もちろん、そのようなやり方では上手くいかないので、またセミナーに参加する。依存者たちが求めているのは、セミナーや本で勉強しているという事実そのものです。自分は経営に対して努力している、そのことに満足してしまっている方々なのです。

 

■自立者:必要なときは教材、セミナーをがっつり利用、そうでない時は仕事

自立者たちは、学んだことを実践するために学ぶ方々です。目的がしっかりしているため、必要でない時は情報収集はしていても、教材を購入するというところまではいきません。ですが、自分には学ぶことが必要だと感じた時には、躊躇なく他人の教えを乞うことができます。

そのため、学んだことから経営を作っていき、そして実践し、成果を上げていきます。そして、成果を上げると、「○○先生のおかげです」とアンケートにも協力的に参加します。自立者たちの存在は、実際に先生の教材を役立てたという実績になるのです。

短期的に見れば、依存者の方々はどんどん教材を買ってくれる上客に見えるかもしれません。ですが彼らは、実践しないため、教材の実績にはなんの影響も与えません。販売したばかりのころは依存者たちで賑わうかもしれませんが、時間がたてば依存者たちは新しい教材へと移動していきます。

本当に重視すべきは、教材を実践し、成果をあげて教材の実績に貢献してくれる自立者たちなのです。

コンサルティングするときに、相手が依存者だととても苦労することになるでしょう。優れたコンサルタントと、平凡なコンサルタントの違いは、依存者と自立者を見極めて契約が取れるかどうかです。

教材販売、セミナーまでは依存者が顧客に含まれていてもいいかもしれません。ですがそこから一歩進み、一緒に仕事をするパートナーにまでなると、こういった依存者の方への指導、コンサルティングは、手間がかかる上に、儲からず、成果も上がらずということになります。

 

成果の上がる先生とそうでない先生

教材の成果について分類すると、大きく分けて5つのタイプに分けられます。

 1つは、学んで実践されない先生
 2つは、学んで実践して成果の上げられない先生
 3つは、学んで実践され、成果の上げられる先生
 4つは、学ばずに成果を上げられる先生
 5つは、学ばず成果も上げられない先生

このうち、後者2つについては、最後に簡単に触れるだけで詳細は省略します。今回の、情報教材というテーマには、関係のないタイプになるからです。

 

学んで実践されない先生

あまり好ましくない顧客です。教材販売、セミナーなど直接的に関わらないところまで、ただの商品購入者として付き合うことはいいですが、経営についてコンサルティングを行うことは危険です。あなたが得るのは、直接コンサルティングを行ったのに、何の成果もなかったという実績だけになる可能性が高いです。

そしてコンサルタントに関して、大きな勘違いをされている先生がいらっしゃいます。「コンサルとは院の売上を上げる」「顧客の成果を出してくれる」といった考え方は間違いです。コンサルティングとは、アドバイスであり提案です。

コンサルタントと議論し、そして経営者は自分であるという気概が重要なのです。「経営についてはコンサルタントがなんとかしてくれる」という依存者的な考えで申し込まれた先生は、コンサルティングの通りに実践することもなく、成果の上がるはずのない経営を、コンサルタントがいるから大丈夫と人に任せる心構えになってしまいます。

学んで実践されない先生とは、そういった方々です。ただ、業界で学んでいる人たちには、この領域で足を止めていらっしゃる方も少なくありません。セミナーや教材販売の段階までの付き合いで留めておくべきでしょう。

 

学んで実践して成果が上がらない先生

学んだことを勘違いし、実践する的が外れている可能性の高い方々です。優先順位を付けることをせずに、目の前にある実践項目すべてを同時に行おうとしたり、なぜその項目を実践するのか深く考えずに、成果にならないけど好きだから行うといったことを多くやっていることもあります。

そして、お金をかけることが嫌いという特徴もあります。時間と労力で解決できるなら、お金をかけずに解決しようとします。そうなれば、成果が上がるまでに時間がかかります。そして時間がかかれば、他の項目への実践も遅れていきます。

このタイプの先生方は、意欲はあるのですが、学んだことと実践の間にある基本的なことについて、まだ未熟な面があるのです。

こうした先生方には、しっかりとした優先順位と期限を作ることを教えることで、成果を上げられる先生へと変わることができます。期限を作ることで、こんなのは一人では無理だと考えるでしょう、すると、お金をかけて成果を上げることの必要性があるという説明を理解できるようになります。

このタイプの先生たちには、教材によって成功することができる可能性が十分にあります。

 

学んで実践され成果を上げる先生

自分からアイディアを発想し、それを実践され成果を上げていく自立者たちです。学ぶことに意欲的で、1ヶ月単位で会っていても、毎回相手の成果や動向の早さに驚くことでしょう。こういった顧客をコンサルティングするのはとても楽です。

院長がコンサルティングするときは、8割をこのタイプから選びましょう。

ですが、もちろん会う人全員がこうした優秀なタイプとは限りません。それに、自立者しかコンサルティングしないという状況だと、自分が怠けてしまう可能性があります。治療の世界で例えるなら、簡単な症状だけを相手にしているようなものです。

治療の世界とは違いますので、積極的に難しい症状に挑戦する必要はないのですが、それでも2割くらいを、このタイプではない、「学んで実践して成果が上がらない先生」と付き合うべきです。自分のスキルアップにもつながります。

様々な顧客と付き合うことで人生のバランスを取りましょう。

 

残った2つのタイプ

学ばない2つのタイプの先生は、基本的に教材の顧客とは無縁です。学ばずに成果を上げられる先生は、もともと実力、売上ともにとても高い先生です。こうしたタイプの先生は業界でも知っている人は知っているという立ち位置にいることが多いものです。

あちらから、教材を求めるということはないでしょう。こちらからアプローチし、無料でサービスを提供して、アンケートや実績としてご協力いただくという形もありますが、多くの場合、あまりそういったことが好きではなく、教材関係についてはすべて断っていることがあります。

学ばず成果も上げられない先生は、そもそも教材販売ページにたどり着くための情報収集すら行っていません。現状がまずいことを分かっていながら、改善しようとする向上心もないため、顧客にもなりえず、何かの気まぐれで教材を購入することがあっても、バックエンドまで購入することもなく、実践どころか勉強すらしないこともあり、せっかくの教材が無駄になってしまいます。

どちらのタイプも、教材販売、セミナー、コンサルティングのいずれにおいても、重視する必要はないでしょう。

 

自分のことを依存者ではないかと思ってしまった先生へ

ここまで読んでいただきありがとうございます。依存者と自立者の内容をお読みになり、「もしかしたら自分は依存者かも」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。

もし、自分も当てはまると思われてしまった先生。そしてその中でも、依存者から脱却したいと考える向上心のある先生は、『実践による成果を作る』ことを目標にしましょう。これだけで変わります。

過去に購入した書籍、出席したセミナーのメモ、教材、師匠が言っていた経営についての言葉、そういったものを引っ張り出しましょう。よく読んでいるものならなお良いです。そして、その中から実践した時に、先生の治療院が繁栄すると思う項目を3つ選ぶのです。そして、それを実践するにあたり期限を付けます。

この期限が大切です。そのうちやるではなく、今だけやるくらいの意識を持ちます。多くの場合、それだけで成果が上がり、先生を自立者へとステップアップさせる大きな一歩となるでしょう。

 

情報提供のコツ

教材やセミナー、コンサルティングは情報を提供するという行為です。この情報の価値が、教材やセミナー、コンサルティングの価値を決めます。

ここで提供するべき情報は、治療院の先生たちが、みんな持っていない情報です。感動を与えるなら、みんなが持っていない感情を提供すること。

みんなが学んでいることよりも、みんなが読まないであろう本を読み、体験しないことを体験する。新しい感覚を養い得たその経験にこそ、他にはない「情報」こそ、高い費用を払ってでも学びたいと思うものなのです。

他の先生が3,000円の本を読んでいるなら、1万円~3万円を本を読めば、他の先生には無い情報を持っていると言えます。他の先生が3,000円のセミナーに行くならば、20万円、40万円のセミナーに行く。そして、自分と同じように、特別な体験という情報の重要さを理解している、他の人が付き合わない人たちと出会い、交流を作るのです。

そういった情報を先生たちは求めています。こうしたすべてが、情報教材の価値になります。ただ、体験を変えればいいかというとそうでもなく。最低限、他の先生が学んでいることも理解して、その上を行く教材を作らなくてはいけません。

 

教材の構成

教材の細部はライターやデザイナーに任せるとしても、テーマと伝えたいこととなる原稿は作らなくてはいけません。その構成の一例をご紹介致します。

 

第一部:自己啓発

治療家、そして経営者としての心構えや、どういう意識でいるべきかなどを書きましょう。

第二部:治療方法

もちろん、治療の技を疎かにしてはいけません。この部分は経営を学んできた人たちにも書けない部分であり、治療家の先生たちから評価、信頼されるためにもっとも重要な部分になります。

第三部:集客

治療の技の次は、その治療の技を活かすにはどうすればいいか。苦しんでいる患者さまに先生のことを気がついてもらうにはどうすればいいのかを伝えます。

 

教材は、PDFや動画という形がよく使われます。閲覧のしやすさということを考えますと、これらの形式が良いでしょう。

教材が完成した後に、セミナーを行います。購入者が増えたタイミングが一般的ですが、業界でも認識が多い場合は、教材完成後すぐにセミナーを行ってもいいでしょう。セミナーでも教材を販売すると、売上が増加します。

バックエンドが充実しているのなら、セミナー参加者にはフロントエンドの教材を無料プレゼントしてもいいでしょう。

 

無料提供の際に

無料提供で1000円を得る方法があります。送料として、いただくという方法です。小さな額ですが、すぐに利益があがります。ただし、ダウンロード販売でないということですので、印刷やDVDを発行する場合に多少の手間がかかってしまいます。

 

販売期間

期間限定商法というのは、治療院業界にかぎらず、あらゆる業界で見られる手法です。苦労して教材を作成したのですから、永久販売型が一般的ではありますが、販売期間を限定するシステムモデルも考慮はすべきです。

期間限定型には2つのパターンがあります。一言でそれぞれ言い表すと「今だけ手に入る」「今だけ安い」です。

今だけ手に入るいう期間限定型販売終了パターンは、希少性を高めて購買意欲を促進する手法です。効果は高いですが、長期的に見てどうなるかという点を、よく考慮しなくてはいけません。再販売を繰り返すという方法もありますが、希少性が薄れてしまうと、ただ販売機会の少ないだけの商品となってしまいます。

期間限定型値上げパターンは、買おうか迷っている先生の背中を押す効果があります。ある商品をいつか買おうとメモはしていたものの、結局買わなかったという経験をされている方もいらっしゃると思います。そうした心理の相手に、今しかないと思わせることで購入を促すことができるのです。そして、販売自体は今後も続くため、長期的に見ても売上を望むことができます。

 

価格設定

最初、1万円の教材と聞いた時に、高いと思われた方がいらっしゃるかもしれません。ですが、情報教材においては、高いということは必ずしもデメリットにならず、そして安いということは必ずしもメリットにはなりません。

言うなれば、院長が書かれた教材は、ブランドです。そして、ブランドには、価値相応の価格が必要なのです。3000円の教材でいいのなら、全国の書店で流通している本を買われる先生の方が多くなってしまいます。1万円だからこそ、3000円の本で勉強している先生に差が付けられる。そういうブランドが、この場合は院長である、あなたというブランド。それに見合う価格というものが情報教材の販売では重要になります。

 

教材販売に質問回答などサポートをつけるのは負担になるか?

結論からいいましょう。そこまで負担にはなりません。スタッフにまとめてもらって、回答することで顧客との信頼関係の構築や、質問をするほど熱意のある先生のピックアップにも役立ちます。

例えばセミナーに行き「質問のある人」と言った時に、手を上げる方は全員でありません。上げるのは大体1%。多くても1割いかないくらいでしょう。
サポートでも同じです。購入者の1割くらい。100人に売れば10人からしか来ません。

ただその1割からはしっかりと質問がきますので、回答できなければいけません。

「電話営業でこういう提案があった」
「知り合いに相談を受けて、こうした方がいいのではないかと言われた」
「先生の教材を実践していて、分からないことがあった」

など、このような質問がくることがあります。

電話営業を行っているのは、営業担当の方でしょう。その場合、売るための営業トークとして、不安感を煽る話の持って行き方をしていることが多いです。ですので冷静に内容を洞察し。理論的に正解かどうかを、先生に回答しましょう。

他の知り合いからの相談の場合、たとえ明らかに間違っていたとしても否定してはいけません。相手は、顧客である先生の友人なのです。こういった場合は、相手の主張を認めつつ、優先順位という形で説明しましょう。「そういう方法も、一つの選択ではありますが、私は○○先生の経営、治療方針を拝見しております限り、優先すべきではないと思います」という言い方をしてみましょう。

もし内容により、行った方が良いことであるなら、行わせてあげてもいいでしょう。この場合も、回答は冷静に行うことが大切です。ある意味、先生のやり方を批判されたことになりますが、相手を立てつつ先生の考えをしっかりと説明しましょう。

教材販売に際し、サポートをするべきか不安に感じられている院長からよく聞かれることに「レベルの高い質問はきますか?」というものがあります。

ですが、これまで、質問のレベルが高すぎて回答できなかったという話は聞いたことがありません。というのも、院長のプロフィールや実績、教材内容を見て購入される先生方なので、院長以上の実力をもった人が購入することはほとんどないのです。

このように、身構えなくてもサポートというのは可能です。院長の労力が必要になりますが、労力以上の効果が現れると思いますので、可能ならサポートをつけることをお勧めします。

 

教材販売のメリット

収益以外の面でも教材を売ることには、治療院にとってメリットがあります。それは、教材を出すということが治療院のブランドになるということです。このことは2つの具体的なメリットをうみます。

1つは、求人の際に、教材を見て先生の元で働きたいと思った素晴らしいスタッフが入りやすくなることです。もう1つは、患者さまにも、業界で実績にある治療院であるというブランディング、つまり院長の治療院というブランドに対する信頼につながります。

 

為せば成る

教材販売について、寄せられる質問には、やはり教材の内容についてのもの、それも全体的な質問が多く寄せられました。

「教材内容がアバウトではないか?」
「何を提供したらいいか分からない」
「でもやるからにはしっかりやりたい」

最後の気持ちがあれば大丈夫です!
院長は、すでにご自身の治療院を経営なされているという実績がございます。それは素晴らしいことであり、そしてすごいことです。治療家であり経営者であるということは、誰にでもできるということではありません。ですので、教材になる具体的な内容というのは、必ず院長の中にあります。

いつも気をつけていること、これまでやってきたこと、学んできたこと、中には意識せずに行ってきたこともあるかもしれません。そういったことを振り返りながら、気がついたことをメモ書きでも、箇条書きでもいいですので記録します。文章を整えるのはライターが行うので、院長がやるべきなのは、何をするかをピックアップするだけでいいのです。

最後に、今回のお話させていただいたことは健全なビジネスモデルのお話でした。しかし情報教材の分野には、そうでない「儲け話」も多数ございます。

 

あまりにも高額な料金でサービスが伴わない場合のリスクと代償

これから高額サービス提供により、サービスが料金と全く合わないことや、販売業者が教材を売るためにウソをついていたときにどうなったかなどお話を進めていきます。

 

サービスが伴わない場合の代償

身体を壊す頻度が高くなります。私の経験上のお話です。高額サービスを行い過ぎ、肝心のサービスが伴わない経営者に共通しているのは、頻繁に身体を壊していることです。

「え、あの人また入院したの?」「治ったって聞いたけど、今日も体調悪そう」というくらいの頻度で、病気や怪我、身体の不調が起こる傾向があります。

儲けているから、というわけではありません。サービス相応でも、しっかりと利益を上げている経営者さまの場合は、このような傾向は見られません。

大切なのは、儲け方です。お金を支払うときに、悪意や嫌な気持ちというエネルギーは、必ず支払われた人に振りかかるという考えです。

もし、この文章を読んでくださっている院長、先生の皆さまにも、そのようなサービスを受けた経験があるというかたがいらっしゃいましたら、どうか仕返してやろう、倍返ししてやろう、或いは自分も同じような稼ぎ方をしてやろうと考えないでください。

わざわざ手を汚して、その人と同じレベルまで自分を下げては、あなたも悪意のエネルギーを溜めてしまうことになります。それより、次のレベルへ踏み出す勇気と決断をされる方が、きっと良い結果を得ることができるでしょう。

 

売るためのウソのリスク

コンサルタントプロフィールでウソを書いて、集客したり、教材販売で過去の実績を捏造したらどうなるのか。

1つのウソを守るためには、10のウソが必要です。ライターによってはウソにウソを重ね、事実とウソを巧妙に混ぜあわせた、本人ですらどこまでが本当で、どこからがウソなのか分からなくなるような、立派なウソを作ることもできます。

ですが、顧客はそれすら見ぬくことができます。

ウソを重ねた本人からは、完璧なウソに見えるでしょう。プロフィールを見た段階では、顧客も気が付かないかもしれません。サポートについて説明致しました時に、院長のプロフィールに惹かれて集まった先生方が顧客なので、院長よりもレベルの高い相手は来ないと言いました。

本来、それが正しいあり方です。顧客となる先生たちは、院長の中にあるものを求めて集まっています。ですがウソをつくことで、院長の中にないものを求めて、集まってくる先生方が集まってしまいます。

それもウソで乗り切れるのか?答えはNOです。治療家と言えば、何百人何千人もの人間と接する人間のプロです。そういった方々に表面的なウソは通じません。失望され、疑いの目を持って顧客は離れていくことになります。

そうしたことが続くと、自分でも自分が薄っぺらい人間に感じ始めます。自信の無くなった人の話は、どこか頼りなく…軽く感じます。顧客を呼ぶためだけだったはずのウソが、言葉の重みを奪います。

そして、ウソなんてつかなくても、本当に持っていたはずの知識や技術すら、ウソの一部のように感じてしまうようになるのです。

妥協のために、成果を上げるために、ウソをつくという簡単なテクニックに走るということは、治療という技術を持つ治療家にとっては、ひどい結果になることがありえるのです。

それならば、今自分が持っている素晴らしい、知識、技術、経験をより素晴らしくするにはどうすればよいのか考える方が、両者にとってもいい結果につながるのです。

 

教材販売はビジネスです。

いつだって、ビジネスは問題を解決するためにあります。ですので、教材販売も、顧客の問題を解決することが目的の中になければいけません。

私は、この点において、治療家の皆さまほど素晴らしいビジネスはないのではないかと考えています。教材販売によって、治療の技とそれを実施できるだけの経営知識を伝えられます。

それによって、一人では手が足りずに助けられなかったはずである、より多くの患者さまを、院長の経験を学んだ先生たちが治療する。そうした広がりが、治療家という職業にはあるということが、私にはとてもすごいことであるように思えるのです。


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